こんにちは、あるいはこんばんは。ぽめおです。
今回は、嶋村吉洋さん著『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金のしくみ』を紹介します。
「億万長者」と聞くと、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
高級車を乗り回し、タワーマンションに住み、豪邸のリビングから夜景を眺める…。そんな派手な暮らしを思い浮かべる人も多いはずです。
億万長者になる人と、ならない人の違いはどこにあるのか。自分がこれから取れるアクションはあるのかを知りたかったので読んでみました。
いつも通り、本書の結論から。
結論:幸せな億万長者の秘密は、お金の量ではなく“人とのつながり”にある
Q:「幸せな億万長者」になるために必要なことは?
A:自分のコミュニティを持ち、その繁栄を通じて『人的資本』『金融資本』『社会資本』の3つを手に入れることが重要
これについて著者は、必要なのはすべて「人とのつながり」だけ。これが幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方であり、本書の根幹であると述べています。
つまり、真の成功者とは「コミュニティの中で信頼を築き、仲間と共に成長していく人」のこと。
金融資産は、その副産物にすぎないのです。
目次
What:幸せな億万長者になる人、ならない人の違いは何?
嶋村さんが定義する「幸せな億万長者」はこう表現されています。
「やりたいことを、やりたいときに、やりたい仲間と、やりたいだけできる人」
逆に、ただ資産を持っていても孤独で人から愛されない人は、決して幸せな億万長者にはなれません。
本書で特に印象的だったのはこのフレーズです。
「億万長者だから愛されるのではなく、愛されるから億万長者になる」
毎日ひとつ、仲間に喜ばれる小さな行動を積み重ねる――。派手な戦略よりも、この“誠実さ”こそが人生を分ける、と著者は強調しています。
Why:なぜ「コミュニティ」が重要なのか?
では、なぜ「コミュニティ」がそこまで重要なのでしょうか?
理由は、そこから得られる3つの資本にあります。
- 人的資本 … 学び合い、成長し合える仲間
- 金融資本 … 信頼をベースにしたビジネスや投資の機会
- 社会資本 … 信用や評判が新しい人脈やチャンスを生む
著者はこう指摘します。
「誠実であることは、決断力や先見性よりもずっと大切だ。誠実さこそがコミュニティ運営の根幹だからだ」
例えば、あなたが「ラーメン屋」を開店するとします。
そのときに、「1からお客さんを獲得する」のと、「コミュニティの中にお客さんとして来てくれる人がたくさんいる」のではスタート地点が大きく異なります。コミュニティの仲間同士で助け合うことが出来れば、最低限の売上は見込んだ状態で商売を始めることが出来る。これが非常に大きいことであると筆者は述べています。
自分一人が成功すれば良いわけではなく、その喜びを共有し、コミュニティの全員が成功を目指していくというマインドが、「人的資本」「金融資本」「社会資本」を得ることが出来るということです。
How:どのようにコミュニティを形成していくのか?
それでは、僕たちはどうやって「幸せな億万長者」に近づけるのでしょうか?
本書で示される実践ステップを紹介します。
① 仲間を見つける
「このコミュニティを世界一にしよう」と本気で思う仲間が3人できれば、そこからどんどん発展する可能性がある
ただし、この3人を見つけるのが何よりも難しい。ネットの知人ではなく、一緒に夢を共有できる“仲間”を探すことが第一歩です。また、自分が属している環境、コミュニティ、土壌が変われば、当たり前や普通が変わり、【自分の限界】も変わる。「自分の限界を壊してくれる仲間を見つけること」が大切です。ネットでの出会いがきっかけであっても、そこからリアルの出会いに繋げていくことで、知人が仲間になるかもしれません。
② 誠実な行動を毎日積み重ねる
「愛されるから億万長者になる。毎日1つ、相手に愛されるような「小さい行動」を欠かさない」
どんな小さなことでも構いません。相手に感謝を伝える、力になる。この積み重ねが未来の信頼につながります。「誠実であること」は決断力や先見性よりもずっと大切になってくると著者は述べています。
③ まずは与える
自分が仲間にしてほしいことをまず自分から行う。
そして神経質なくらい自分が行ったことの結果の評価を気にして改善する。
著者はこれを「究極の利己主義」と呼びます。自分より力がある人がコミュニティの中からたくさん出てくることは、当然ながら多くの利益が自分やコミュニティに還元されるということ。
利他的な行動のようでいて、実は最も合理的な自己投資なのです。
④ 17時からの時間を変える
多くの幸せな億万長者は、仕事が終わった後の時間を勉強会やセミナーに参加する時間に使っていることが多いそうです。
「地下鉄に乗ってオフィスに出勤する人が、ロールスロイスに乗ってオフィスに来る客に投資を教える」
ここでの目的は、単に学ぶためだけではなく、集まっている人と会話をし、今のビジネス現場で動いている「生の情報」を多くキャッチすることにあります。
つまり、夜の時間を消費で終わらせず、成長と交流の時間に変えることが重要ということです。
そんな頻繁に勉強会に参加できないという人(僕もそうですが)は、17時以降は会社での稼ぎを利用しながら、次のステップへの準備をすることが重要かもしれません。
終身雇用制度の終わりが近付いている時代、「会社員」であることに意味がなくなり、「個人」として戦っていかなければならなくなるのはもう目の前。会社に依存しない生活を手に入れるための準備をしましょう。
ぽめお的感想
本書を読み終えて感じたのは、やはり「人こそ最大の資産」ということです。
必要なのはすべて「人とのつながり」だけ。これが幸せな億万長者になる人が大事にしている考え方
この一文が、本書全体を貫くメッセージだと思います。
僕自身、資産形成に励む中でつい「金融資産の増減」に目がいきがちですが、実際には人的資本や社会資本がなければ資産は機能しない。そう痛感しました。
特にこれから意識したいのは「17時からの時間の使い方」。
これまでも夜に本を読んだり発信を続けてきましたが、「学ぶだけでなく人とつながる」方向にもっと力を入れていきたいと思います。
また、「億万長者だから愛されるのではなく、愛されるから億万長者になる」という考え方は、投資やキャリア、人生のあらゆる場面に応用できるエッセンスだと感じました。
結局のところ、最も堅実な投資は「仲間を大切にすること」。
お金や資産形成を超えた“人生を豊かにするヒント”を、本書から学ぶことができました。
「億万長者になりたい!」というわけではない人も、今後の生き方を考えるうえでぜひとも一度手に取って読んでみていただきたいです。
(※)本書では不動産投資をすることが推奨されていますが、リスクが相当高いものなので、そこは注意が必要だと感じました。