【書籍解説】『ドイツ人のすごい働き方』に学ぶ!日本人の3倍休んで1.5倍の成果を出す秘密とは?

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ぽめお

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サイドFIREを目指すアラサー銀行員が日々学んだ事を発信。30歳のうちに資産1,500万円到達が目標。お金(資産運用)やIT・データ分析を絶賛勉強中。ブログでのアウトプットも毎週継続を目標に!運用について興味がある人に一歩踏み出す勇気をお届けしたい。

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おはようございます。こんにちは。こんばんは! どうも、ぽめおです。

新年最初の記事では、西村栄基著『ドイツ人のすごい働き方 日本の3倍休んで成果は1.5倍の秘密』をご紹介します。2025年の始まりにふさわしいテーマとして、働き方改革や生産性向上に興味がある方にピッタリの一冊です。

2023年、ドイツはGDPで日本を抜き世界第3位に躍進しました。
その背景には、ドイツ人の効率的な働き方があると言われています。そんなドイツと日本の労働に関する違いにはこんなものも…

  • 労働生産性は日本の約1.5倍
  • 年間労働時間は日本より266時間短い
  • 平均賃金は日本より約40%多い(ドル換算)
  • 年間30日間の有給休暇が一般的で、有給取得率100%

ドイツ人の働き方は日本人と比べてどうすごいのか、高い生産性を取り入れるにはどうすれば良いのか?が知りたくて読んでみました。

いつも通り、この本の結論から。

国(社会)としての労働の考え方が根本的に異なり、ドイツ人は徹底的に無駄を排除したプロフェッショナル集団である

国や文化が異なるので、考え方が違うのは当然のことですが、彼らは日本人の何倍も”本質”を重視したプロフェッショナル集団でした。

  1. What:ドイツ人と日本人の働き方の違いは何か?
  2. Why:なぜ日本人の労働生産性は低いのか?
  3. How:ドイツ人の働き方を僕たちはどのように取り入れていくのが良いか?
  4. ぽめお的感想

この4つの観点から紐解いていきたいと思います。ぜひ今回も最後までお付き合いください!


1. What:ドイツ人と日本人の働き方の違いは何か?

ドイツ人と僕たちの働き方にはどのような違いがあるのでしょうか?
一つずつ見ていきましょう。

  • 個人(家族)の時間が最優先
    ドイツには、社会全体として「個人の時間」を重視する習慣があり、労働時間内で仕事を完結させ、家族との時間や趣味を大切にするという文化が根付いています。夕方の時間は家族と過ごす時間なので、残業することは殆どありません。
    早く帰るために彼らの朝は早く、「午前中をどう活用するか」を重視して、余計な会議は入れず、朝のうちに最も集中力を要するタスクを終わらせてしまうようです。
  • 有給休暇は社員にとって当然の権利
    ドイツでは土日祝日以外に加えて、年間30日間の有給休暇を取得するのが当たり前になっています。さらに、夏休みに3週間連続の休暇を取ってリフレッシュすることも当たり前のようにあるそうです。その分、休みから逆算して効率的に成果を上げていく必要があるわけですが、日本のビジネスパーソンからしたら、なかなか考えられないですよね…。
  • マイスター制度に象徴される「専門家(プロフェッショナル)」への高いリスペクト
    ドイツの労働者の専門性を語るうえでは、「マイスター制度」の存在が欠かせません。「マイスター」はドイツ語で「名人」「巨匠」を意味する言葉であり、訓練を積んで技術と知識を持ち合わせた者に与えられる称号です。彼らはその道の「プロフェッショナル」であることを重要視します。そのため、自分の業務範囲が明確に定まっており、それを合理的に遂行していきます。
    業務範囲外の依頼に対しては、相手が上司であろうと「NO!」と業務を断ってしまいます。何でもかんでも仕事を安請け合いすることがないことが特徴です。
  • 業務の属人化を防ぐための徹底したマニュアル化
    「プロフェッショナルとして業務範囲が明確にあるのにもかかわらず、そんなにしょっちゅう休暇で不在になるのであれば、業務は回らないでしょ?」と思った皆さん、僕と同じです(笑)
    ドイツでは、業務の属人化を防ぐべく、あらゆることがマニュアル化されています。そのため、「この仕事は〇〇さんしか分からないのに今日はいない…」という日本の職場でよく見る光景は存在しません。自分がいなくても業務が回るようにするというのがプロフェショナルの仕事なのかもしれませんね。

「朝早く出社して、自分にしかできない業務をこなし、夕方には颯爽と帰宅する」という僕がやりたいことを完璧にやっているのがドイツ人であるということが良く分かりました。


2. Why:なぜ日本人の労働生産性は低いのか?

ドイツ人の労働生産性が高いというのは前項で紹介したとおりです。
では、日本の労働生産性が低い理由の例には、どんなものがあるのでしょうか?。

  • 長時間労働を美徳とする文化
    日本では未だに「長時間働くことが努力の証」という考え方が根強く、無駄な会議や非効率な業務が横行しています。会議では発言しない参加者も多く、何の意思決定もなされないまま時間が浪費されることが少なくありません。また、業務時間中に効率的に仕事を終わらせるインセンティブが低いことが問題ですね。日本では残業代が高く設定されているので、早く業務を終えて帰る人の方が給料が低いという現象が起こってしまいます。
  • 属人化による非効率性
    僕の職場では、同じ部署であっても人によって業務量が大きく異なります。俗にいう「できる人に仕事が集まってしまう」状態が常態化しています。
    そうするとどうなるかというと、「優秀な人材に仕事が集まる→その結果として業務が属人的になる→その人材に更に仕事が集まる」という循環が生まれ、人的リソースを有効的に活用できなくなります。
  • メンバーシップ型雇用の限界
    日本の伝統的な雇用形態である「メンバーシップ型採用」と「ジェネラリスト育成」は、高度経済成長期の「大量生産・大量消費」のモノ消費全盛の時代には非常に有効な採用方法でした。
    しかし大量生産によるモノ消費はもう過去のもの。その中でジェネラリストを育成すると、広く浅いスキルを持つ中途半端な人材が量産され、変化の激しい時代に対応できなくなっています。

3. How:ドイツ人の働き方を取り入れるには?

僕たち個人がドイツ人の働き方から学び、実践できることにはどんなものがあるのでしょうか。
いくつかアクションプランをご紹介します。

  • 早起きの習慣を取り入れる
    ドイツのビジネスパーソンの朝は6時から始まります。早朝は最も集中力が高まり、創造性が発揮される時間です。無駄な会議を排除し、朝の時間を新しいアイデアを生み出す時間として活用しましょう。この時間は誰にも邪魔されることがないように、仮のスケジュールを入れておくことで、不要な会議の侵入を防ぐことも有効です。
    いきなり朝型にシフトするのは難しいという方、まずはいつもより15分早く起きてみることから始めてみてはいかがでしょうか?
  • 整理整頓を徹底する
    ドイツには、「人生の半分は整理整頓」ということわざがあるほど、片づけを重視します。
    整理された環境は集中力を高めてストレスを減らすため、生産性向上につながります。
    また、ライターのZippo社の調査では、日本人は平均して1ヶ月に76分間モノを探しているそうです。モノの住所を決めることで、効率的に作業を進められる環境を作りましょう。
    個人的には、モノは必要最低限にする「ミニマリズム」の導入がおススメです。「家には好きなものをたくさん飾りたい!」という貴方。職場のデスクだけでも十分効果ありだと思います!
  • 市場価値を高める専門性を磨く
    本書で著者は、特定の環境でのみ有効なスキルのことを「ガラパゴススキル」と呼んでいます。このスキルでは、他の組織や業界では通用しないため、自身の市場価値は上がりません。
    そうではなく、どこでも活用できる専門性(本書では「ポータブルスキル」と呼んでいます)を身に付けましょう。自分の強みを掛け合わせて独自のブランドを築くことが大切です。
  • 自分自身の仕事を「フロー型」から「ストック型」に変える
    フロー型の業務というのは、具体的には「定型業務」と呼ばれるものをイメージするのが良いと思います。これらはある意味で「誰でもできる業務」なので、言い方を変えると「あなたがやらなければいけない業務ではない」ということになります。そうではなく、後々も自分自身の資産となる、プロフェショナルとしての業務に集中できる環境を作りましょう。
    定型業務を手放すための簡単な方法は「RPAを開発する」か「誰かに任せる」などがあるかと思います。徐々に業務をシフトして、自分の付加価値を上げる仕事に取り組みましょう。

4. ぽめお的感想

この本を読み進める中で、「これって自分ひとりではどうにもならないよな…」と感じる部分も正直ありました。僕のようなヒヨッコが会社の働き方に異議を申し立てたところで相手にもしてもらえないでしょうし、来週から急に有給休暇が倍増するわけでもありません。
ただし、自分自身はすぐに変えることができます。

たとえば、次のようなシンプルな行動から始めてみてはいかがでしょうか?

  • 早起きをして朝の時間を有効活用する。
  • デスク周りを整理整頓し、集中できる環境を整える。
  • スキルアップのために毎日少しずつ勉強の時間を確保する。

「これからは‘個’の時代」と言われています。会社の名前に頼るのではなく、「△△の専門家、Aさん」というブランドを確立することが重要です。僕自身も1万時間の法則の活用ではないですが、スキルを掛け合わせて独自性を高めていきたいと思います。


まとめ

『ドイツ人のすごい働き方』は、効率的で生産性の高い働き方に興味がある方にぜひ読んでいただきたい一冊です。実践的なヒントが満載です。

新しい年の始まりに、自分の働き方を見直すきっかけとして、この本を手に取ってみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただき、ありがとうございました!また次回の記事でお会いしましょう!

ぽめお

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