おはようございます。こんにちは。こんばんは!どうも、ぽめおです。
今回は、ニック・マジューリ著「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」を紹介します。
投資初心者だけでなく、資産運用を進める中級者にも多くの気づきを与えてくれる一冊でした。
新しいNISA制度が始まり2年目を迎えた今、これを期に資産運用を始めた人も多くいるかと思いますが、「これから先どうすればいいのか?」と漠然とした不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
また、最近では「FIRE」という言葉もよく耳にします。かく言う僕もそれを目指している1人ではありますが、早期リタイアする為にどうすれば良いのかが心配な方もいるかと思います。
そこで今回は、今回は、将来に向けて自動的に富(資産)が増え続ける方法について本書を基に解説していきたいと思います。
いつも通り、今回も自分なりの結論から。
Q. 自動的に資産が増え続ける「お金」と「時間」の法則とは?
A. 長期間にわたり投資資産(インデックスファンド)をできるだけ早くかつ頻繁に買い続けること。そしてそれを保有し続けること。
これに尽きます。
今回は…
- What: 経済的に成功する確率を高める方法は何か?
- Why: なぜ買い続けることが資産増加に繋がるのか?
- How: 僕たちはこれからどのように資産を積み上げていくのが良いか?
- ぽめお的感想
この4つの観点から紐解いていきたいと思います。
既に実践中の方からしたら、この結論を聞いて「いまさらそんな簡単なことだけなの?」と思う方もいるかもしれませんが、おさらいとしても役立つと思いますので、ぜひ今回も最後までお付き合いください!
目次
What: 経済的に成功する確率を高める方法は何か?
本書では、以下の点が特に重要であるとされています。
節約よりも収入アップを優先する
資産はどのようにして貯まるでしょうか?本書に限らず、資産(貯金)は次の式で表されます。
資産(貯金)=収入-支出
つまり、資産を増やすには、「収入を増やす」と「支出を減らす」の2種類のアプローチがあることになります。
その中で筆者は、支出の削減はほどほどに、自分自身の収入を上げることを優先すべきと述べています。その理由は、節約には限界がありますが、収入の増加には理論上限界がないからです。
当然、固定費の削減など余分なコストカットした方が良いですが、楽しみだった1日1杯のコーヒーまで我慢する必要はありません。
それ以上に、資産を貯める王道の方法を突き詰めると「収入を増やして、収益を生み出す資産に投資すること」になります。
インデックスファンドに投資する
収益を生み出す資産に投資することで資産を増やしていく必要があることが分かりましたが、では、僕たちは何に投資するべきなのでしょうか?
多くの専門家と同様、筆者も個別株式を買うのではなく、インデックスファンドへの投資をするべきと記載しています。理由は簡単で、その方がパフォーマンスが良いからです。
インデックスファンドでの運用がいかに優れているかは過去記事でもご紹介しているので、今回は割愛します。もし良ければ過去記事も読んでみてください!
人的資本を金融資本に変える
僕たちが働くことで得られる「人的資本」は時間とともに減少します。20代であればある程度無茶な働き方をしても問題ないかもしれませんが、40.50代になってまでその働き方をしていては身体と心を壊してしまいます。
そのため、働いて得た収入を投資に回し、資産が自分の代わりに収益を生み出す仕組みを構築することが重要です。早々に働き手を「自分」から「金融資産」に変えていきましょう。
Why: なぜ買い続けることが資産増加に繋がるのか?
神でさえ、ドルコスト平均法には勝てないから
本書ではこんな面白いデータがありました。
1.ドルコスト平均法:毎月100ドルを40年間投資する
2.バイ・ザ・ディップ:毎月100ドルを貯金して、相場の下落時のみに買う
これに加えて、2については、全知全能の視点に立ち、確実に底値で株を買うことができるという能力をつけるものとして、それぞれのパフォーマンスを比較する。
全知全能の力を得ているので、確実に2のパフォーマンスが優れているに違いないと思いましたが、実際は、40年という期間の70%以上で2のパフォーマンスが1を下回ったことが分かりました。
つまり、神でさえドルコスト平均法には勝てないということになります。
神でさえ勝てないものに僕たちが勝てるはずがないので、底値を待たずにとにかく買い続けるというのが資産増加において非常であると著者は述べています。
長期投資のリスクは低いから
1841年から2019年までの先進国株式市場のデータによると、投資期間を30年とした場合、損失を被る確率はインフレ調整後で12%であると推定されています。つまり、30年経過したときに損失が出る可能性は8回に1回程度あることになります。これを高いと思うか低いと思うかは個人差があると思いますが、今の不安定な世の中、8回に7回リターンが得られるというのは悪くないのではないでしょうか?さらにこのデータは一括投資をした場合のもので、積み立て投資の場合はさらにリスクが軽減されるので、12%もないということになります。
多くの方は長期積立を想定していると思うので、買い続けることでリスクを下げていくことが可能になります。
How: これからどのように資産を積み上げていくのが良いか?
収入を増やすことに注力する
本業や副業を通じて収入を増やし、それ収益を生み出す資産に投資しましょう。
たとえ収入が増えても、支出も同じ割合で増えてしまっては意味がないですよね。かといって、少しは贅沢をしたいという気持ちもあると思います。働いた成果を享受できないのであれば、一生懸命働いて収入を増やす意味が見出せませんからね。
それを踏まえて著者は、「収入が増えた場合その50%をライフスタイル・クリープ現象による支出増加の上限とするべき。」と述べています。個人的には30%程度にした方が貯蓄率が上がると考えますが、これはその人の感覚次第になろうかと思います。
どんなに増やしても上限は50%ということを忘れないようにしましょう。
「ライフスタイル・クリープ」とは、お金がたくさん手に入るようになると、少しずつ生活のレベル(ライフスタイル)を上げてしまい、その分お金を使いすぎてしまうことをいいます。
最初は「ちょっとぐらいいいか」と思ってやったことでも、いつの間にかそれが普通になり、消費が加速します。これが「クリープ(じわじわと広がる)」という言葉で表現されている理由です。
株式インデックスファンドを選択
先述の内容と重複しますが、散々言われているとおり、資産運用は株式インデックスファンド一択です。本書では、債券インデックスファンドや債券ETF、リートなども組み合わせて、ポートフォリオを形成した方が良いと書かれていますので、リスクを抑制した運用をしたい場合は、参考にしてみると良いと思います。
個人的には、資産形成層で長期運用を想定するのであれば、ポートフォリオを形成せず、一部の現金を除き全て株式に投資しても問題ないように思います。『敗者のゲーム』の著者であるチャールズ・エリスも「10年以上運用する資産は全て株式に投資する。2.3年以内の運用資産は現金ないしマネーマーケット資産に投資するのが良い」と述べています。
これも自分なりに安心できる割合を探してみてください!
ぽめお的感想
本書を読んで、いくつか印象に残ったポイントがあります。
FIREの目的の明確化
筆者はFIREをオススメしないスタンスです。その理由は、「リタイア後に不安になるのは金銭的なものよりも人間としての存在の問題だから」と述べています。
実際に、FIREを達成した人が陥りやすいのは、「社会的孤立感」「目的喪失」「自己成長の停滞」。などがあると言われています。お金は「目的」ではなく「手段」であることを忘れずに、 FIREを目指すなら漠然とではなく、「何のために」早期リタイアするのかを明確にすることが重要だと改めて思いました。社会的な孤立感や目的喪失をすることなく、ある程度の自由を手に入れたいのであれば「サイドFIRE」という方法もあります。あらゆる選択肢を理解したうえで、自分に合った形を見つけていきたいですね。
「足るを知る」の重要性
「人はお金持ちになりたいのではなく、ほかの人よりもお金持ちになりたいだけだ」というのは、イギリスの哲学者ジョン・スチュアート・ミルの言葉ですが、多くの「お金持ち」は、自分が裕福であるという実感がありません。
他人と比較してしまうがために、常に満たされない状態になってしまうためです。「足るを知るものは富む」という考え方を忘れずに過ごしていかないといけないと改めて思いました。
いかがでしたでしょうか? 「JUST KEEP BUYING」は、投資初心者から中級者まで幅広く参考になる内容が詰まった一冊です。本書を読むことで、自分に合った資産形成の方法を見つけ、安心して未来の経済的自由を目指すことができるでしょう。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また次回の記事でお会いしましょう!