おはようございます。こんにちは。こんばんは! どうも、ぽめおです。
今回は、マシュー・サイド著『失敗の科学』についてご紹介します。
日々いろいろなチャレンジと失敗を繰り返しているわけですが、「僕たちは失敗とどう向き合い、どのように失敗を活かしていくべきなのか」ということを学びたくて読んでみました。
(表紙がカッコ良かったという単純な理由も少しありますが…笑)
いつも通り、まずは本書の結論から!
『失敗は成功のプロセスに必要不可欠なものだと認識すること。積極的に失敗して、その失敗と正面から向き合うことが何より大切』
本書では多くの実例を通して、「失敗とは何か?」「失敗はなぜ繰り返されるのか?」「失敗から何を学ぶべきか?」が語られています。その内容は、自分の行動や考え方を見直すきっかけにもなり、非常に深い学びがありました。
今回は、以下の構成でお話しします。
- Why: 失敗はなぜ繰り返されるのか?
- How: 今日からどのように行動すべきか?
- ぽめお的感想
それでは、早速見ていきましょう!
目次
1. Why: 失敗はなぜ繰り返されるのか?
まず、「失敗はなぜ繰り返されるのか」という問いについて。本書では以下の理由が語られています。
(1) 認知的不協和を避けたい心理
人間は「自分の信念や行動と矛盾する事実」を目の当たりにすると、強いストレスを感じます。これを心理学で「認知的不協和」と呼びます。この不快感を解消するために、人は無意識のうちに事実を無視したり、自分に都合よく解釈したりしてしまいます。
例えば、人気のある飲食店の行列に長時間ならんで食事をしたとします。しかし、実際に食べてみると「あまり美味しくない…」。このとき「長時間ならんで苦労した」という認知と「苦労して並んだのにおいしくない」という事実の矛盾が発生します。そこで、「長時間並ぶ店だったのだから、やっぱりおいしかったのかもしれない」と、認識を変えて長時間並んだことを正当化したりします。これが人がしばしばおこなう「認知的不協和の解消」です。
(2) 他者からの非難を恐れる心理
「失敗をしたら上司や先輩に怒られる」「なんとかなかったことにできないか」と考えてしまったことは無いでしょうか?僕はよくあります…。「失敗をすることは悪いこと」という文化になってしまっていて、他者から非難されることを恐れるあまり、一番重要な「失敗から学ぶ」ことができず、失敗は繰り返されてしまいます。
特に社会的に成功している人ほど、失敗を認めることが難しくなります。たとえば、医師や検察官のような高い地位にある人たちは、失敗が自身の評判を傷つけることを極端に恐れるため、ミスを認めない傾向が強いと本書は指摘しています。
(3) 失敗を認める苦痛の大きさ
失敗を認めること自体が大きなストレスを伴うため、人は認めない選択をしてしまいます。その方が圧倒的に楽(その場は)ですからね。
その結果、何度も同じ過ちを繰り返しやすくなってしまいます。
2. How: 今日からどのように行動すべきか?
では、失敗を繰り返さないために、僕たちはどのように行動すべきなのでしょうか?本書から学んだポイントを紹介します。
(1) 失敗と真正面から向き合う意識を持つ
失敗から学ぶには、表面的なデータだけでなく、目に見えていないデータにも目を向ける必要があります。本書では、航空業界の事故調査が良い例として挙げられています。事故を徹底的に調査し、再発防止策を講じる姿勢が、航空業界全体の安全性を飛躍的に向上させたのです。
何より、失敗はきちんと報告すれば罰せられないという航空業界の文化は素晴らしいと思います。罰せられないという安心感が正しい報告を生み、正しい報告が正しい再発防止につながるという好循環を生んでいます。
(2) 失敗を「成功のためのプロセスの一部」と捉える
個人でも組織でも、失敗を「成功へのプロセスにおいて必要不可欠なもの」として捉えることが大切です。失敗した人を非難せず、その経験から学びを得る文化を築くことが重要です。
アインシュタインの言葉を借りれば、「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」、「失敗とは進行中の成功である」です。華々しい成功ばかりが取り上げられますが、それは氷山の一角に過ぎなくて、その下には巨大な失敗の山が眠っています。その失敗の結果の成功であるということを忘れずに、積極的にトライしていく姿勢が大切ですね。
(3) フィードバックの仕組みを整える
失敗を正しく受け止めるには、フィードバックを得られる環境が必要です。組織内でのオープンなコミュニケーションや、個人の努力を正当に評価する仕組みが、その基盤となります。
失敗経験は最高の教材となり得ます。自分ですべての失敗を経験するには、人生はあまりにも短すぎるので、人の失敗から学びましょうということですね。そして、自分の失敗も、自分だけでなく、他の誰かの教材となってくれますので、フィードバックされた失敗を正しく受け止めることが何より重要になってきます。
3. ぽめお的感想
この本を読んで、改めて「失敗に対する考え方」が自分自身の成長を大きく左右することに気づかされました。以下、僕の感想をいくつか挙げます。
(1) 成功者は失敗を恐れない
成功者の名言には、失敗を前向きに捉えるものが多いです。
「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」
これはエジソンの有名な言葉ですが、なんてポジティブな言い換え表現なんだと改めて感動しました。(もはや失敗としていないようですが…)
この姿勢を見習って、何度もトライして失敗していくことが大切ですね。
(2) 失敗に慣れる重要性
失敗を「してはいけないこと」と捉えるのではなく、「繰り返してはいけないこと」と認識することが大切だと知りました。(失敗は怖くない!)
挑戦して失敗する→フィードバックを受ける→学習する→再挑戦する→失敗する→・・・
という形で良い意味で失敗に慣れることが、挑戦を継続する秘訣だと感じました。
(3) 非難を恐れないマインドを持つ
今はSNS等で誰もが誰かを簡単に非難できる時代。失敗に対して前向きな考え方を自分の中でできていないと、非難を恐れて何もできない人生になってしまう。自分ひとりで社会を変えることは難しいから、まずは自分の気持ちの持ち方から変えていきたいと思いました。
おわりに
マシュー・サイド著『失敗の科学』は、失敗に対する固定観念を覆し、挑戦する勇気を与えてくれる一冊です。
失敗に悩むことが多い方、自分の行動を見直したいと思っている方に、ぜひ読んでほしいと思います。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!また次回の記事でお会いしましょう。